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内容証明とは?内容が事実として証明されちゃう?!

内容証明の基本・誰が何について何を証明してくれるのか?

皆様は内容証明とはどのような制度かご存じでしょうか?

「内容証明という言葉は知っている。もっといえば受け取ったこともある。」

いろいろな方がいらっしゃると思います。

当事務所に内容証明の依頼をされたお客様とのお話ですが、

[talk words=”「いや~、実は自分が内容証明を受け取ったこともありまして、あれは本当に嫌なものでしたね・・・司法書士さんに相談したんですけど、相手方の権利だということで、応ずるしか無かったのですが・・・もう受け取りたくないですね」” name=”依頼者様”]

ということがありました。

このように内容証明は、否が応でも送らなければならないときもあれば、受け取る側となれば嫌で応じたくもないものなのです。

内容証明とは誰が何について何を証明してくれるのか、説明させていただきます。

(誰が)日本郵便株式会社が

まず、誰が内容を証明してくれるのか?という点ですが、内容を証明してくれるのは「日本郵便株式会社」です。日本郵便株式会社という言葉は普段遣わないので、以下、郵便局と置き換えて表現させていただきます。

内容証明をご存じの方は、「郵便局で手続きする」というイメージをお持ちかと思いますが、それは内容証明をしてくれる主体が日本郵便株式会社だからです。もちろん、郵送するのだからどちらにせよ郵便局に行くことになります(が、ポストに投函するということはできず、取り扱いのある局にも限りがあります)。

ちなみに、内容証明は法律で定められた公的な制度であって、郵便局が独自で提供するサービスではありません。郵便法第48条1項に根拠があります。法律の定めもないのに現在は民間の法人という位置づけになっている株式会社に強力な権限を与えることはできませんよね。

このことから、こと内容証明については郵便局は一種の“役所”だといえます。

それでは次に、一種の役所とえいる郵便局は何について何を証明してくれるのか見ていきたいと思います。

(何について)郵便物である文書について

内容証明の対象として郵便局に依頼することができるのは、「郵便物である文書」です。

文書であることがポイントです。

郵便物は文書以外にもありますが、内容証明の対象となるのは、文書です。

郵便物である文書とは、簡単に言えば「手紙」のことです。

手紙なら郵送するのは難しくなさそうですよね。

難しいのは何をどう書くかがです。

普通の手紙でも、伝えたいことを誤解なく伝わるように書き表すのは難しいと思います。

最近はメールやLINEなどのSNSツールでコミュニケーションをすることが多いですが、本当に文章ってムズカシイと思います。私の感覚では、文章がムズカシイというよりは、「言葉ってムズいなぁ!(おもしろいけど)」という感覚です。

皆様はいかがでしょうか?

少し脱線してしまいましたが、内容証明の対象も手紙でして、普通の手紙でさえムズカシイところ、内容証明は格段に難しいイメージがあるのではないでしょうか。冒頭の例のように、法律の専門知識が必要となるからです。

内容証明の対象とする手紙のほとんどは法律的な手紙ということになります。

ここでいう「法律的な」ということの意味は、「法律に定められた効果を得ることを求めた」というようなニュアンスでご理解いただきたいです。

ちなみに、「ほとんどは」というのは、内容証明の対象とする文書は絶対に法律的な手紙でなければならないのかというと、そうではないということを含めた表現です。

最後に、郵便局が郵便物である文書について何を証明してくれるのか見ていきたいと思います。

(何を)いつ・どのような内容のものを

郵便局が郵便物である文書について何を証明してくれるのか?

これについてはまず、内容証明の文字どおり「内容」を証明してくれるということになります。

ただ、少し舌足らずな表現で50%くらいの確率で誤解が生じるようです。

(正)手紙に書かれている内容つまり文面
(誤)手紙に書かれている内容が事実であること

もし誤解の方が実は正しい内容証明の制度だとすると、郵便局にすごい権力が与えられることになってしまいます。(むしろ、その制度を利用できる国民ひとりひとりがものすごい権力をもっていることになるという方が正しい表現かもしれません)

内容証明制度の誤解バージョンの意味は、「事実にしたい内容を文書にして郵便局に持ち込めば、郵便局がそれを事実として証明してくれる」というものです。

そんなわけないですよね。手紙だけではそれが本当かどうかもわからなければ、仮に本当だとしてもずっと見て録画・録音でもしてたんかい!となってしまいますよね。

事実の有無について公的に争う場所は裁判所です。

内容証明では差出日時も証明してくれる

内容証明では、内容を証明してくれるということを見ましたが、もうひとつ証明してくれることがあります。

それは、手紙をいつ差し出したか?ということです。

普段、日時はカレンダーと時計で確認するくらいかと思いますが、過去の日時が法律的に重要な意味をもつことがあります。

例えば、「時効」です。

時効制度は、いつからいつまでどのような事実状態があったかが最重要問題となります。そうすると、「いつから」という点について客観的に証明する必要があることになります。

このように「いつ」が法律上問題となる場合が多々想定されますが、そのうち「いつ意思表示をしたか」が問題となる場合にも内容証明制度の利用が有効となります。

むしろ、内容と日時では日時の方が重要という文書の場合、文面自体はごく簡素なものとなることもあります。

まとめ

以上、内容証明制度の基本的な概要を説明させていただきました。

次回以降、内容証明の実務的なことや使いどころなどについてさらに紹介・解説させていただければと思います。

  • 内容証明は、郵便局が手紙の内容(=文面)と差出日時を証明してくれる
  • 内容証明は、郵便局が手紙の内容が事実であることを証明する制度ではない

の2点がポイントでした。

ありがとうございました。

(文責・行政書士長谷川勝久/愛知県岡崎市)

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